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なりたとっぷろおどの鬱な日記

鬱な日記まとめ:(     )    (   ) (   )    6 
 )    )  ) 10 ) 11 12 13 14 おまけ
同じ人がスレ立てしたスレ:ステイゴールドの黒い日記帳


601 :なりたとっぷろおど:02/02/04 08:17 ID:samvObFd
2がつ3か 
ムオペくんからでんわがあった。ひさしぶりにきくしんゆうのこえに、 
ぼくはうれしくて、ラップ渡辺や渡辺スープへのふんまんをおもいきりぶちまけた。 
ムオペくんは、和田からそれらのことをきいていて(どうしてムオペくんと和田は 
ずっとなかよしでいられるんだろう)、ぼくのたいちょうのことをあんじてくれていた。 

ムオペくんはおやじのところへあいさつにいったのだという。 
「のうてんきおやじで、きっとあほなはなしをえんえんとしたんだろうね。ごめんよ」 
とぼくがいうと、ムオペくんは、 
「うん……でも、とっぷろおどくんのことは、ほんとうにしんぱいしていたよ……」 
とこたえた。『そうだね。やっぱりきみのおとうさんはあほだね』とはいえないから、 
ムオペくんはきっとぼくにきをつかってくれたのだろう。 
「もうすぐことしさいしょのレースだよね?からだにはきをつけてがんばってね。 
テレビかんせんだけど、おうえんしてるから」といわれた。そうだ、ぼくははしらなくちゃならないんだ。 
がんばるからね、とこたえてでんわをきった。みていてくれムオペくん。 

それにしても、あののうてんきおやじは、げんえきじだいから、ずっとああなのだろう。 
きっとうまれつきのうてんきなのだ。ぼくは鬱だというのに… 
おもいきもちのまま、まめまきをした。 
「おにはそと、ふくはうち」といおうとして、「鬱はそと、ふくはうち」といってしまった。鬱だ。 





 


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広告ここまで




611 :なりたとっぷろおど:02/02/04 20:25 ID:9DJ4XPSl
2がつ4にち 

おととしの じゃぱんかっぷのときに ひそかによんだうたがでてきた。きねんにのこしておく。 




あきのこもれびのなかで きみのヘタレさに 
うもれていたぼくは よわむしだったんだよネ 

きみをのせてつかれて いつかだまりこんだ 
のりかわりの鬱魂 あかく萌えていた 

りっとうのおききゅうしゃ かわれないぼくたちがいた 
わるいゆめのように 鬱がなぜてゆく 

ぼくがひとりになった ふちゅうにきみの好きな 
モナー・ギコ猫見つけたよ ぼくをわすれたかな 

だめになったぼくをみて きみもビクーリしただろう 
ヴぃくちゃんはまだげんきかい むかしのはなしだネ 

あきのこもれびのなかで きみのヘタレさに 
うもれていたぼくは よわむしだったんだよネ 
 

615 :テイエムオペラオー:02/02/05 09:09 ID:5JBRnsqn
2月4日 

驚いたことに、ドトウ君は
あのサッカーボーイさんの日記を
持ち帰ってきたという。 
幾ら何でも勝手に持ち出してきたりしてはいけないのに、と言ったら、ドトウ君は 
「そんなつもりはなかったのに、勝手に手が日記帳に伸びて持ち帰ってしまった」という。 

ほぼ全て読み終えたというドトウ君は幾つかのことに気が付いたと教えてくれた。 
1、現役時代のサッカーボーイさんはトップロード君よりも暗い。 
2、現役時代のサッカーボーイさんも、トップロード君と同じく片思いをしていた。 
3、現役時代のサッカーボーイさんには親しい友達がいなかったらしい。 

「だってな、トップロードにはお前っていう親友がいたし、他にも結構友達はいただろ? 
でも、この日記を見ると、
サッカー親父が誰かと
励まし合ったりなんていうのが一切ないんだ。 
いつも一人で鬱々悶々として、自分一人の殻に閉じこもってるんだよ」 
と、ドトウ君は語った。件の日記は、1988年12月25日――サッカーボーイさんにとって 
現役最後のレースの日で終わっているという。日記そのものが終わっているのか、 
それとも続きが存在するのか(ドトウ君は、きっとあると確信している)、 
ともあれ続きがあるなら、そこにサッカーボーイさん豹変の秘密が隠されているのだろう。 

ところで、夕方、ベガ君から電話があった。明日、僕とドトウ君に会いに来るという。 
そのことをドトウ君に伝えたら、ドトウ君は 
「俺は明日は風邪!熱発だ!いいな、寝込んでるんだからな!」と慌てていた。 

明日も一波乱ありそうだ……(あの日記もきちんと返しに行かなくては)。
 
616 :名無しさん@お馬で人生アウト:02/02/05 09:27 ID:qTA+SN20
>>615 
トップロには、ナベという大親友もいるぞ!
 
617 :携帯名無し:02/02/05 09:49 ID:Tbu/ZqTb
脳天気親父、孤独だったんだな。
 
618 : :02/02/05 10:35 ID:FhPE8+ky
なんかオヤジ可哀相。見た目派手なだけに。

621 : :02/02/05 20:41 ID:ADHLBkbB
同期にも友達いなかったんだな・・・・ 
種牡馬デビューなんだな。

622 : :02/02/05 21:41 ID:3A7uNfuf
鬱のドン底まで逝き着いて、プッツンきたんだろう 
で、躁になったと。


624 :メイショウドトウ:02/02/05 22:07 ID:BXK9j4XZ
俺は、もう一度社台の倉庫に潜入し、まずはトプロ親父の1988年度版日記を返しておいた。 
だが、それだけでは終わらない。きっとどこかに1989年以降の日記もあるはずだ。 
ここまで鬱なトプロの親父が、何をきっかけに「ああ」なってしまったのか。 
それを確かめずんば、夜も眠れない。 
オペラオーは「忍び込むなんてよくないよ」と俺を止めたが、もはや知的好奇心のとりことなった俺の行く手を阻むことは、誰にもできない。 
俺は、今度はオペラオーを置いて1人で社台の倉庫に潜入した。 

・・・すると、日記は見つからなかったが、「サッカーボーイ」という署名入りの詩の原稿が出てきた。 
「引退が決まり、北の地に帰った朝に」 
と書いてある。なんだろう、ドキドキ。
 
625 :テイエムオペラオー:02/02/05 22:19 ID:BXK9j4XZ
ドトウくんが社台の倉庫に行ったまま帰ってこない。 
ドトウくんは、トップロードくんのお父さんの古い日記を探すんだ、といって出て行った。 
「忍び込むなんてよくないよ」 
と一生懸命とめたけど、彼は行ってしまった。 
もしかして、社台の人たちに見つかって大目玉をくらっているのではないだろうか。 
あるいは、今日の見張り番がサンデーサイレンスさんだったりしたら、何箇所かかじられているかもしれない。 

・・・すると、ドアの音がしてドトウくんがふらふらと入ってきた。 
「ド、ドトウくん、見つかったりしなかった?」 
・・・しかし、ドトウくんは答えない。いや、目の焦点すら定まっていない。 
「ドトウくん、何があったんだい?しっかりしろよ!」 
でも、ドトウくんはぼくに力なく虚無の視線を投げかけ 
「頼む、オペラオー・・・今日はこのまま、
なにも言わずに眠らせてくれ・・・」 
そう言って、そのまま倒れこむように眠ってしまった。揺すっても叩いても、もう起きない。 

次の日、ドトウくんは昼になってもまだ泥のように眠っている。なにがあったのだろう。 
ぼくは社台ファームに偵察に行った。でも、社台ファームでは何事もなかったように平和なときが流れていた。 
メジロマックイーンさんがひなたぼっこをしていたので、呼び止めて聞いてみた。 
「すいません、マックさん。昨日の夜、ここで騒ぎは起こりませんでしたか?」 
「うん?例えば?」 
「いや、例えば・・・泥棒が入ったとか、つかまったとか・・・」 
「そんなことはなかったと思うぞ。
見回り当番の私は一晩中寝てたからな。捕まえる奴もいないよ」 
なるほど。・・・しかし、ならばドトウくんは何を見たんだ?
 
626 : :02/02/06 01:22 ID:/7NVDd6n
>625 
マック…見回り当番サボルなよw
 

629 : :02/02/06 16:40 ID:48hk1xuv
んなこと通るかっ・・・・・・!   替えるなら・・・・・・   すぐ替えろっ・・・・・・!   汚えぞっ・・・・! 
渡辺の乗り替わりが白紙なら・・・・・・     なんのために・・・・・ 
おれはなんのために負けたっ・・・・!?   ボロ・・・ ボロ ボロ・・・ 
許せるかっ・・・・・・・!   許せるかよっ・・・・・・!    そんなペテンッ・・・・・! 
ころすっ・・・・・・!     沖っ・・・・・・! 

やれやれ・・・・ 

ふふふ・・・・・・・・   沖・・・・・ 
一理あるではないか・・・・・・    その子の言い分も・・・・・・・ 
確かに・・・・・・    わたなべはすぐに乗り換えるべきだったし・・・・・・・ 
それが遅れて種牡馬価値が下がった以上・・・・・・    我々にもいくばくかの責任はある・・・・・・ 
のう・・・・・・・・? 

はあ・・・・・・・ 

沖・・・・・・・・    この子に今一度チャンスを与えてあげなさい・・・・・・ 
レースはそう・・・・・・     ステイヤーズステークスが面白かろう・・・・・・・! 

は・・・・! 
 
630 : :02/02/06 16:41 ID:48hk1xuv
ムオペ君・・・・・・・   わかったんだよ・・・・・・・・ 
オレにはもう・・・・・・・・  わかった・・・   競走馬には二種類いる・・・・と 
鞍上がヘタレなせいで足を引っ張られて動けなくなってしまう馬と   
そこで奮い立つ馬と・・・・・・・   オレは・・・・・・ 
そのダメな方・・・・・・   ・・・・・・・・ダメなんだ・・・・ 
どうしても渡辺のヘタレ騎乗が拭えない・・・・・   G1を勝とうとしても・・・・・・ 
渡辺の下手糞さがちらついて・・・・・・   フットワークが揃わない・・・・・・・ 
本当に・・・・・・   もう掲示板にのるだけでギリギリ・・・・・・   精一杯なんだ・・・・・・ 
でも・・・・・・       ボロ・・・ ボロ・・・ ボロ・・・ 
ムオペ君は違う・・・・・・!   ムオペ君は・・・・・   できる人間・・・・! 
秋天の時も・・・・・・   今回もそう・・・・・・ 
ムオペ君は下手糞なジョッキーに騎乗された時   めげずに立ち向かえる競走馬・・・・・・ 
芯の強い馬だ・・・・・・   ムオペ君ならできる・・・・・   託せる・・・・・! 

631 :某渡辺サイト”管理”人 ◆NibDvU2Q :02/02/06 16:46 ID:iA8mjATf
>>629-630 
カイジかよっ!

 

633 :テイエムオペラオー:02/02/06 17:32 ID:RGFmB+oS
2月6日 

結局ドトウ君が何を見たのか解らないまま、
僕は社台ファームを後にした。 
白い雪に埋もれ、静まり返ったあの広い牧場に一体何があったのだろう。 
そんなことを考えていた僕の馬房に声が飛んだ。ベガ君だった。 

「よう、オペラオー。遊びに来たぞ」 
ベガ君はからからと笑った。 
「そういえば、ドトウがいないけどどうかしたのかな?」 
「ちょっとね。最近疲れ気味みたいで…北海道に来て生活のリズムが変わったりして、 
それで、ちょっと」 
僕が言うと、ベガ君は僕の顔をまじまじと見つめ、「ふうん」と一言だけ呟いた。 

――まさか。僕はどきりとした。ベガ君はあの日記とドトウ君のことを知っているのだろうか。 
 
けれど、ベガ君の表情からは何も読み取れない。僕は平静を装って微笑んだ。 
「お前の今の顔、レース前の顔みたいだったぞ。緊張してるけど、何を考えてるのか解らない顔だ。 
この間会った時には、トレセンで見た通りの穏やかな顔だったのに。何かあった?」 
「さあ。鏡はあんまり見ないから、どんな表情かなんて知らないけど。ベガ君こそ、何でそう思うの?」 
ベガ君はにっこり笑った。 
「いやいや。そうだ、お土産持ってきたんだ。お菓子と、それから、ドトウにはこれを」 

それは茶色い封筒――書類やノートを入れるようなサイズのものだった。 
ベガ君は、それをドトウ君の枕元に置くと、「目覚めてからのお楽しみ」と呟いた。 
……ドトウ君のことが心配だ…………… 


635 :なりたとっぷろおど:02/02/06 20:22 ID:akUgpoSI
2がつ6にち 

いつものように へやでよこになっていたら、にやにやしながら渡辺がやってきた。 
「なんかいいことでもあったのか?」ときいてみると、 
「トップロード、聞いて欲しいモナ。感動の話モナ。」といってきた。 
なにかとおもってきいてみると、渡辺が >>573-575 のいちぶしじゅうをとくいげにかたってきたのだ。 
にんじんch注:河内騎手がとっぷろに乗せて欲しいとワタナベに頼みに来たが、それを断って
変わりにジャンポケに乗ればいいとアドバイスしたというエピソード。 
めのまえがまっしろになってしまった。 
かわちさんがのったら ただでさえもつよいジャンポケくんがさらにつよくなってしまうじゃないか。 
ぼくは渡辺ってはんでをせおってるんだぞ。マンハッタンカフェくんもでてくるし・・・・・。 
渡辺のやつ、なんてよけいなことをしてくれたんだ。 
「河内さんにとっても、ボクにとってもトップロードにとっても全てが丸くおさまったモナ!。 
あれ、トップロードどうしたモナ?さてはボクの気遣いに感動してるモナね。」 
渡辺のこえで まっしろなあたまのなかから われにかえったぼくは渡辺のやつをいっぱつぶんなぐってやっといた。 
鬱だ・・・・・。 
鬱神さま、どうかジャンポケくんに
かわちさんがのりませんように。
 
636 :テイエムオペラオー:02/02/06 21:39 ID:cvxJOnke
ドトウくんは、今も悪夢にうなされている。
そんなドトウくんを見て、ぼくは決心した。 
志半ばで倒れたドトウくんの夢を継ぐため、
ぼくはサッカーボーイさんが
鬱から躁に転換したきっかけを探る。 
そうすれば、まだ栗東にいるナリタトップロードくんにも鬱に打ち勝つための何かを教えてあげられるかもしれない。 
そのためには、やっぱりサッカーボーイさんの古い日記が必要だ。 
でも、ドトウくんは社台ファームに忍び込んだものの、日記は見つけられなかったみたいだ。 
たぶん、社台ファームには、サッカーボーイさんの日記は1988年以前のものしかないのだろう。 
では、1989年以降の日記はどこにあるのだろう。
 
637 :テイエムオペラオー:02/02/06 21:47 ID:NzIvo3VJ
そこで、ぼくは思いついた。
サッカーボーイさんに聞けばいいのだ。 
どうしてそんな簡単なことに気がつかなかったのだろう。 
ぼくは、サッカーボーイさんのところに行った。 
サッカーボーイさんは、今日も上機嫌だった。 
「やあ、オペラオーくん。元気にヤってるかね。がはは。」 
「は、ははは・・・。ところで、サッカーボーイさんの若いころってどんな感じだったんですか」 
「きみにしては愚問だな。ぶっちぎりの貴公子として、みなから熱愛されていたに決まってるじゃないか。 
 私はきみに期待してるんだよ。そんな分かりきったことではなく、もっと有益なことを聞いたらどうだい。 
 たとえば、『サッカーボーイさんみたいにモテモテになる方法』とか『サッカーボーイさんのように天才になる方法』とか」 
「大いに興味のあるところですが、だからこそぼくはサッカーボーイさんがぼくたちくらいの年のときに、どんなことを考えていたを知りたいんです」 
「そうか。なら、裏に私の若いころの日記があるから、
勝手に見ていきたまえ。

1988年より前のは引越しのときに社台ファームに忘れてきてしまったけどね」 
・・・なんて簡単に見つかってしまったんだ。
ドトウくんの苦労はいったい・・・? 
 
638 :名無しさん@お馬で人生アウト:02/02/06 21:55 ID:oM9JExBZ
ドトウ・・・ 
頑張れよ・・・・・・
 
639 :テイエムオペラオー:02/02/06 21:55 ID:67Xx8CKd
そして、ぼくが行き着いたのは、
想像を絶する真相だった。 

~ノー天気親父日記~ 
1989年○月×日 
引退が決まった。ぼくは永遠のラッキー珍馬として現役を去る。・・・鬱が止まらない。 
気がつくと、ぼくはえりも岬にいた。ここから身を投げれば、楽になれる。もう鬱に悩まされることもない。 
そう思って飛び込もうとしたら、突然誰かに襟首をつかまれた。 
「よう、サッカーボーイじゃねえか」 
「メ、メ、メリーナイスさん?」 
「ちょうどよかった、ちょっと来いや」 
ぼくは、有無を言わさずメリーナイスさんに拉致されてしまった。 

「ちょ、ちょっと、何をするんですか!」 
しかし、メリーナイスさんはぼくの必死の抵抗もかまわず、ぼくを巨大洗濯機の中に放り込んだ。目が回るー。 
すると、洗濯機の中に入っていたのは洗剤ではなく味噌だったみたいで、栃栗毛だったぼくの身体は、色が濃くなってメリーナイスさんとおなじような栗毛になってしまった。 
「おお、思ったとおりだ。
これならお前もおれということで通用するぞ」 
メリーナイスさんは、勝手に納得して喜んでいる。
 
640 :某渡辺サイト”管理”人 ◆NibDvU2Q :02/02/06 21:59 ID:TLN/qidr
野暮な突っ込みだが「社台ファーム」ではなく「社台スタリオンステーション」だと思う・・・ 
 
641 :テイエムオペラオー:02/02/06 22:02 ID:bhthnFG9
~ノー天気親父日記~ 
「何をたくらんでるんですか、メリーナイスさん?!」 
「俺も映画に出たりしたもんで、追っかけに追い回される生活が続いてな。少し静かな生活をしたくなったんだ。
 でも、みんなのスーパーアイドルの俺が消えたら、大騒ぎになってみんな悲しむだろう。 
 だから、俺が帰ってくるまでの間、
 お前が俺の代役を務めろ。 
 ネクラなお前では力不足だとは思うが、あまりに美しい俺の四白流星尾花栗毛とごまかせる毛色の馬はそうはいないんだ」 
「そ、そんなむちゃくちゃな・・・」 
「むちゃでもなんでもいい、じゃあな」 
そういい残すと、メリーナイスさんはどこかにいってしまった。 
後に残されたぼくは、女の子たちの声で我に返った。 
「あ、あんなところに『オラシオン』がいるわ」 
「きゃ~、おらしお~ん」 
・・・!!!
 
642 :テイエムオペラオー:02/02/06 22:09 ID:W2xX13nY
~ノー天気親父日記~ 
こうして、僕のメリーナイスさん・・・いや、
「オラシオン」としての日々が始まった。 
女の子たちに囲まれる映画スターの生活は、
僕にとっては想像もしない別世界だった。 
僕は、メリーナイスさんとして
「優駿」全国ライブに回ったりもした。 
「みんな~乗ってるかい、いぇーい!」 
「きゃー、おらしおーん!」 
「かっこいぃ~!」 
とても気分がいい。最初のうちは慣れなくて失敗もしていたぼくだが、そのうちメリーナイスさんになりきれるようになった。 
これまでのぼくとは別人のようだ。「マヤノオラシオン」くんという弟分もできた。 
いつしか、ぼくはメリーナイスさんがいつまでも帰ってこなければいいのに、なんて不届きなことまで考えるようになっていた。 
だって、メリーナイスさんが帰ってきたら、ぼくの「おらしおん」としての楽しい日々も終わってしまうからだ。 

643 :テイエムオペラオー:02/02/06 22:16 ID:W2xX13nY
~ノー天気親父日記~ 
そして、ついに来るべき時がやってきた。 
「やあ、サッカーボーイ。えらく俺としての生活が気に入ったようじゃないか。」 
「メリーナイスさん!」 
メリーナイスさんが帰ってきた以上、僕の楽しい日々も終わってしまうのか・・・。 
「じゃあ、オラシオンの地位はメリーナイスさんにお返しします・・・ぼくはドジでノロマなかめのサッカーボーイに戻ります・・・」 
だが、メリーナイスさんの口から出てきたのは、思いがけない言葉だった。 
「戻らなくっていいんじゃねえの?」 
「え?」 
「俺の代役を務めきったのは、誰でもなくお前なんだ。つまり、お前の中にも俺のような躁なお前が確かにいたんだってことだ。 
 俺の代役は、ただの鬱100%野郎に務まるほど生半可なものじゃねえぜ」 
「・・・」 
「つまり、だ。そんなに昔の自分がいやなら、メリーナイスと張れるほど躁なお前をおまえ自身にしちまえよ」 
「・・・!!!」 
目からうろこが落ちた思いだ。そうだ。自分の中には隠された自分がいる。そして、自分は変えることができるのだ。
 
644 :テイエムオペラオー:02/02/06 22:22 ID:W2xX13nY
~ノー天気親父日記・ふぁいなる~ 
ぼくは、メリーナイスさんに深く頭を下げた。これでぼくも生まれ変われそうだ。メリーナイスさんにはいくらお礼をしてもしたりないくらいだ。 
すると、メリーナイスさんはこう言った。 
「いいってことよ。まあ、互いに自分の地位に疲れたらこれからもたまに交替しようや。」 
「はい、喜んで!」 
その後ぼくは、メリーナイスさんから栗毛に化ける方法、逆に栗毛から栃栗毛に化ける方法など、いろいろなことを教えてもらった。 
これでぼくは、いつでもメリーナイスさんと入れ替わることができる。ぼくがメリーナイスさんになっているときは、メリーナイスさんにサッカーボーイになってもらえばいい。 
それにしても、メリーナイスさんは凄い人だ。こんな変装の秘術をどこで学んだのだろう。 
それはさておき、ぼくはこれでようやく鬱を克服できた気がした。
 
645 :テイエムオペラオー:02/02/06 22:25 ID:W2xX13nY
・・・サッカーボーイさんに、
こんな過去があったなんて。
そして、欝から立ち直るきっかけが、メリーナイスさんとの人生とっかえっこだったなんて。 
馬にはそれぞれの馬生がある。しかし、サッカーボーイさんにこんな過去があるなんて、思いつきもしなかった。 
「サッカーボーイさん、メリーナイスさんとはその後も入れ替わったりしてたんですか?」 
「まあな。最近はさすがにやってないけど。はっはっは」 
まあ、何はともあれ謎が解けたのはいいことだ。ぼくは、ドトウくんに真相を報告することにした。
 
646 :テイエムオペラオー:02/02/06 22:33 ID:/UEHMEIm
帰ってみると、ドトウくんは布団にもぐりこんではいたが、目は覚ましていた。
真相を知れば、心の重石が取れてきっと元気になるだろう。 
「サッカーボーイさんが躁になるきっかけが分かったよ。かくかくしかじか・・・」 
だが、ドトウくんの反応は意外なものだった。 
「・・・なあ、オペラオー。俺たちが会ったのは、
本当にサッカーボーイさんだったのかな・・・」 
「え?」 
「サッカーボーイさんとメリーナイスさんって、変装したら誰も気がつかないほど似てるんだろ? 
 だったら、実は今も入れ替わってて、俺たちが会ったのは本当はメリーナイスさんだったんじゃ・・・」 
「・・・まさか・・・」 
しかし、そういわれてみると、ありえないとは言い切れない。あのいたずら好きのサッカーボーイさん・・・いや、メリーナイスさんかもしれないけど・・・??? 
「それに・・・トプロの親父さんって・・・
本当にサッカーボーイさんなのかな・・・?」 
「ド、ドトウくん!きみは疲れてるんだ!今日はもう寝ろ!」 
「ああ・・・そうする・・・」 
だが、そういわれてみると・・・マイラーのサッカーボーイさんから菊花賞馬のトップロードくんが出たり、ダート上手のキョウトシチーさんやマイマスターピースくんが出たり・・・ 
メリーナイスさんはダービー馬だからスタミナもあるんだろうし、血統もメリーナイスさんのお母さんは、ダート血統だったらしい・・・ 
もう、なにがなんだか分からなくなってしまった。ぼくも疲れているようだ。ぼくも、今日は静かに眠ることにした。

 
649 : :02/02/06 23:01 ID:82iPKbWX
で、ドトウの見た物は一体なんだったんだろう・・。


 
650 :なりたとっぷろぉど:02/02/07 00:31 ID:2vdODlc6
2がつ6にち 

きょうは よふかしをしたので いまごろにっきをかいている。 
さむくても やっぱりはれてないと鬱でなにもできなくなってしまう。 
こういうときは おうえんしてくれる ふぁんさいとと 
うっとうしい渡辺をたたいてくれる
2ちゃんねるにかぎるよね。 

そうやってぱそこんにかじりついていると、みどりのふうとうにきんのじで 
「愛するナリタトップロードへ」 
とかかれたふうとうがとどいた。こんなせんすのない いろづかいをするのは 
うちのばかおやじいがいにはちょっとかんがえづらい。 

「愛するナリタトップロードへ 
こっちはいまマイナス8度だ。寒いぞ~。 
でも私の体は春に備えてもぉここもあそこもHOTHOTだ。わからんだろうがなぁ。 
これでお前がもう少しマトモに走って京都記念でも勝てば 
プリティなレディが大量ご来訪でなおさらHOT!になるぞ! 
種馬も楽じゃないな、ハアハァ。」 

ほっかいどうでも たねうまってそんなにほっとほっとなのかぁ。 
りっとうもさむいのに。むおぺくんも どとくんもげんきにほっとなのかなぁ。 
いいなぁ・・・。 

「PS ま、お前も鬱になってないでこの生写真でも見てハァハァしたらどぉだ?」 
なかには ちいさなふうとうがひとつだいじにくるまれていた。 

ぼくももう6さい、りっぱなおとな なんだから おやじなりにきをつかってくれたかな? 
やっぱりおやがばかでもむすこが鬱だときになるんだな。 

で、はぁはぁ・・・をきたいしてふうをあけたら、なかみは 
「なまの ぼくそうの やまもりをくっているおやじ」 
のしゃしんだった。 

・・・鬱だけだったのに かなしくもなってしまった。 
このおやじのあたまに はいってるのはのうみそじゃない、きっとあわせみそだ。
 

652 :メイショウドトウ:02/02/07 01:04 ID:ywZpyKsI
ムオペはサッカー親父が入れ替えゴッコを楽しんでいたと解釈しているが、 
俺が倉庫で見たのはそれだけじゃない・・・。 

あの時俺は倉庫で日記を漁っていた時、気配を感じて身を隠すと、 
数頭の馬たちが入って来てコソコソ話をしていたんだ。 

やばい!不法侵入がばれたか!?何て言い訳仕様かと、 
ドギマギして身を固めながら様子を伺うと・・・。 

「サッカーボーイの親父!!」 
そう、居たのはノー天気親父だった。
しかも10頭全員。 
ななな、なんだ?なんで親父さんが10頭も?。 
もしや、ドッペルベンガー!?。ガ━━(゚Д゚;)━━ン! 

ガッタン! 
しまった!動揺してライトを落としてしまった!!。 

サッカー1「おや、物音が。」 
サッカー2「誰かいるのかね?」 
サッカー3「気のせいですよ、フフフ。」 
サッカー4「可愛い子ネズミの仕業でしょう。(ニヤ)」 
サッカー5「それでは皆さん今晩はこれで。」 
サッカー6「次回の会合もコチラにしましょう。では。」 

何が何だか!怖いぃぃ!。 
俺は一目散に逃げると猛ダッシュで走って帰ったんだ・・・。 
 

654 :携帯名無し:02/02/07 10:40 ID:nJuLhZAF
ベガがドトウの枕元に置いた封筒の中身は何だろう。何か知ってるんだろうなあ。

656 :某渡辺サイト”管理”人 ◆NibDvU2Q :02/02/07 11:19 ID:n9smEuUI
>>652 
単なる「栗毛の会」だったりして・・・

657 :テイエムオペラオー:02/02/07 12:18 ID:HmPURbaP
2月7日 
今朝はいつもより早く目が覚めた。サッカーボーイさんの「真実」のことをあれこれ考えていたら、 
ドトウ君に呼ばれた。顔色はまだ悪いが、昨日に比べればましになったといえるだろう。 
「なあ、俺、お前に話すかどうか考えたんだけど… 
俺一人の胸に仕舞っておくのも苦しいし、聞いてくれるか?俺が社台で何を見たのか」 
俺の話を信じてくれ、ドトウ君はそう前置きして話し始めた。 

「――というわけで、サッカー親父が10頭いたんだ。俺は見た。声も聞いたんだ」 
見間違いではないのかと問うのはためらわれた。ドトウ君は真剣だったからだ。 
2人とも黙り込んでしまったが、
やがてドトウ君はベガ君が置いて行った
封筒に気付いた。 
「あいつ、やっぱり何か知ってやがるのかな」 
ドトウ君は少し震える手で封を開け、中から一枚の紙を取り出した。 
「サッカーボーイさんのことで色々調べているようだけど、もう一度社台へ来てごらん。 
君が倉庫で見たことの真実がわかるから。  アドマイヤベガ」 

ドトウ君は暫くその手紙を睨むように見つめていたが、やがて顔を上げた。 
「ここまで来たら引き返せねえ!俺は行くぞ!」 
これ以上無理をしたら身体に響く。種牡馬にとってそれは命取りにもなりかねない。 
僕はそう言ってドトウ君を引き留めたけれど、彼の決意は固かった。 

だから、僕も一緒に行くことにした。ドトウ君一人を危ない目に遭わせる訳にはいかない。 
今夜10時。一体何が僕等を待っているのだろう……
 
658 : :02/02/07 14:05 ID:DKkdcp4n
戦友のオヤジ。 
それだけの馬だったはず。 
だがやはりヒーロー列伝級の牡馬、サッカーボーイ。 
彼の脳天気ぶりにおもわず辟易していた新種牡馬・メイショウドトウは 
これまた新種牡馬・テイエムオペラオーと社台に乗り込んだ際、 
偶然見つけた古びた日記で 
彼の昔の姿を知ってしまう・・・。 

今も現役・ナリタトップロード以上の鬱っぷり。 
それがどうしてあんなに明るく脳天気なのか。 
どちらが本当のサッカーボーイなのだろうか。 
鬱馬から華麗なる転身を遂げた真実を 
戦友トップロードのために 
そして何より自分が真実を知りたいがために 
ドトウはその夜に単身で再び社台に忍び込む・・・。 
 
659 : :02/02/07 14:18 ID:DKkdcp4n
ドトウは翌日帰ってきた。 
精神的にボロボロになって帰ってきた。 
そんな彼の姿を見て何もせずにいられなくなったオペラオー。 

彼は単刀直入に本拠地・サッカーボーイ宅を訪れ、 
ドトウの知りたかった真実を知る。 

自殺未遂。 
メリーナイスによる拉致。 
そして人生役割の替え玉に仕立て上げられ、 
いつしか違う自分を見出したサッカーボーイ。 

日記から得た事をオペラオーはドトウに語る。 
ドトウは自分が昨夜見たことと照らし合わせて、 
事実に輪をかけた真実に向かい合えなくなってしまい、 
おもわずオペラオーに推測をもらす。 

「・・・なあ、オペラオー。俺たちが会ったのは、本当にサッカーボーイさんだったのかな・・・」 
 
660 : :02/02/07 16:19 ID:DKkdcp4n
精神的にまいりながらも真実を突き止めようとするドトウ。 
そんな彼のことを心底心配するオペラオー。 

そんな彼らのもとに 
裏の顔を見せた99年クラシック3強馬の一 
アドマイヤベガが残した意味深な手紙。 

トップロードの鬱を治せるかもしれないという期待を縦糸に 
ドトウの止まらない好奇心とオペラオーの大胆不敵冷静心を横糸に織り成す 
日記物語もいよいよクライマックス!? 

知らなくていいことまで知ってしまった彼等の行く末はいかに。 
そしてトップロードの鬱解消に 
こんなオヤジのエピソードが果たして役に立つのか!? 

今夜10時、社台にて君を待っている!
 

662 :名無しさん@お馬でアウト:02/02/07 21:13 ID:si88Fpes
これ出版しないの?
 
663 : :02/02/07 21:23 ID:Ory6kCFY
サッカーボーイだから、やっぱり11人いるのかな。
 

665 :メイショウドトウ:02/02/07 21:46 ID:HmPURbaP
いよいよ、俺達は「10頭の脳天気親父」の真実を確かめることになった。 
もうすぐ出発だ。俺とオペラオーは色々と作戦を練った。 
まず、結局は俺の見間違いだった場合(俺は見間違いではないと信じるが、一応)。 
「栗毛馬ばかりの集まりがあるという噂を僕が聞き付けて、仲間入りしたくてやってきた。 
ドトウ君はそんな僕に付いてきてくれた。そうやってその場合は僕をダシに使えばいいよ」 
とオペラオーが言ってくれた。すまねえな。 
で、本当にサッカーボーイさんが10頭いた場合。 
この場合はとにかく見つからないようにして、彼等の会話を寸分漏らさず聞き取ること。 
その後は、やはり誰にも見つからないように、このイーストスタッドまで急いで帰る。 
更にその後については、聞いてきた話の内容次第で考えようということになった。 
まだ怖い思いが残っているが、オペラオーも一緒だし、何としても真実を確かめてやるんだ。 
明日、どんなことをこの日記に記すことになるんだろうな…… 

*************************************** 

>>658-660 
上手いよ。 

さてこの後どうなるんだろう…誰か続きを頼む!(初めて書いたのでつまらんものになった。スマソ)
 

667 :メイショウドトウ:02/02/07 21:53 ID:Ory6kCFY
「・・・今日も来るのかな」 
「・・・来るさ、絶対に」 
俺たちが待ち受けていると、今日も社台名物「10頭のサッカーボーイさん」がやってきた。 
サッカーボーイさんたちは、謎の歌を歌っている。 
♪俺はサッカーボーイ 
 お前もサッカーボーイ 
 あいつもサッカーボーイ 
 お父さんもサッカーボーイ 
 お兄さんもサッカーボーイ 
 弟もサッカーボーイ 
 息子もサッカーボーイ 
 ついでに彼女もサッカーボーイ 
 東西南北 老若男女 
 みんなサッカーボーイなら世界は平和 
 同じサッカーボーイならおどらにゃ損損 

・・・なんて凄い歌だ。 
 
668 :メイショウドトウ:02/02/07 22:01 ID:Ory6kCFY
ぼくたちが息を潜めていると、サッカーボーイさんたちの中の1頭が突然大声を張り上げた。 
「サッカーボーイ諸君!」 
すると、他の9頭が声をそろえて答える。 
「なんだーっ!?」 
1頭のサッカーボーイは、サッカーボールを持っていた。 
「我々は、サッカーボーイだ!そして、ここにサッカーボールがある!」 
「そうだーっ!」 
「今こそ我らは原点に還ってサッカーをやろうじゃないか!」 
「うおーっ!」 
大地が震えるような声だ。ぼくは思わず足元に落ちていた木の枝を踏んでしまった。 
パキッ 
「誰だ~」 

「やばいよ、見つかった!」 
俺は、オペラオーと顔を見合わせた。
 

670 :メイショウドトウ:02/02/07 22:05 ID:Ory6kCFY
気がつくと、10頭のサッカーボーイさんがおれたちめがけて突進してきた。 
「に、逃げよう!」 
俺とオペラオーは、一目散に逃げ出した。 
・・・だが、サッカーボーイさんは16歳だか17歳だかのはずなのに、ものすごい脚を使ってきた。 
オペラオーは逃げ切れそうだが俺は・・・ 
「むぎゅう」 
俺は、10頭のサッカーボーイさんの波に飲み込まれてしまった。 
「痛い、痛い!」 
サッカーボーイさんたちは、俺をさんざん踏みつけてそのまま走っていった。 
俺の遠くなっていく意識の中で、 
「11頭めがいたぞーっ」 
というサッカーボーイさんの声が頭の中でこだましていた。
 
671 :メイショウドトウ:02/02/07 22:13 ID:xv5L3Qj9
・・・どれくらいの時間がたったのだろう。 
気がつくと、サッカーボーイさんたちは俺のことなど目に入らないかのようにサッカーを楽しんでいた。 
オペラオーは逃げ切ったのだろうか。 
・・・あれ?サッカーボーイさんが11頭いる。・・・と思ったら、あいつはよく見るとオペラオーじゃないか。 
「オペラオー、大丈夫だったのか?」 
ところが、オペラオーから返ってきたのは
予想もしない反応だった。 
「オペラオー?誰だいそれは。私はサッカーボーイだよ。馬違いじゃないのかい」 
そんな馬鹿な。俺はオペラオーの最大のライバルであり、トップロを合わせての3頭で親友同士だ。その親友を見間違えるものか。 
「何を馬鹿なことを言ってるんだ?足に靴下も履いてないし、金髪でもないお前はどう見てもオペラオーじゃないか。からかうのはやめてくれ」 
「このサッカーボーイ様をほかの馬と間違えるとは失礼な。よおく見ろ」 

672 :メイショウドトウ:02/02/07 22:21 ID:xv5L3Qj9
オペラオーが前脚でたてがみをこすると・・・あれ?金髪になった。 
クビで脚をなめると・・・四白になっちまった! 
「どうだ、俺がサッカーボーイだと納得してくれたかな?」 
「お、オペラオーはどこに消えたんだ?」 
「知らないなあ。私たちは最初から11頭でサッカーを楽しんでいたんだ」 
「オぺラオ~ッ!」 


・・・というところで目が覚めた。
さいわい夢だったようだ。 
ヘンな夢を見たので、オペラオーの顔を見たくなった。やっぱりあいつは俺の親友だ。 
「おーい、オペラオー」 
俺がオペラオーの部屋のドアを開けると、そこにいたのは・・・ 
「やあ、ドトウくんじゃないか。高名な私に会いにきたのかね、感心な心がけだ」 
「さ、サッカーボーイさんがなぜここに!?」 
あまりのことに、ぼくは気を失った。 


後で聞いてみると、サッカーボーイさんは
オペラオーが日記を見に行ったときに
忘れていった忘れ物を届けに来ていたらしい。 
だが、なぜサッカーボーイさんに会いにいくのに、オペラオーの部屋に行かなければならないのだろう。 


673 :名無しさん@お馬で人生アウト:02/02/07 22:27 ID:B8UYwed7
話がよくわからなくなってきたぞ・・(泣) 

でももっと続きを・・・・読みたい!
 

676 :テイエムオペラオー:02/02/08 08:50 ID:8/mO9sLr
僕達は午後10時に社台SSへと足を運んだ。
厩舎はひっそりと静まり返り、 
ただ、雪を踏みしめる僕達の足音だけが耳に届く。 
ドトウ君が10頭ものサッカーボーイさんを見たという倉庫へ向かった。 
中はがらんとしており、片隅にダンボール箱がうずたかく積み上げられていた。 
ごみや小枝がちらばっていて、それを踏まないようにと細心の注意を払う。 
僕達はその背後に身を潜め、サッカーボーイさん達を待つことにした。 
10分程そうしていただろうか、やがて蹄の音が聞こえてきた。 
倉庫の扉が開かれる重い音に続いて、賑やかな話し声が響き渡る。 
天井の明かりが点き、そこに見えた光景に僕は息を飲んだ。 
それは間違いなく、サッカーボーイさん達だった。 

身じろぎ一つできずに見つめる僕達に気付くことなく、 
サッカーボーイさん達はサッカーを始めた。眩暈がしそうな光景だった。 

サッカーボーイさん達は歓声を上げながらボールを追っていた。 
その時、ドトウ君が落ちていた小枝を踏んでしまった。 
ポキリというその音は小さかった筈なのに、サッカーボーイさん達には聞こえたようだ。 
僕達は見付けられ、その瞬間、ドトウ君は気を失ってしまった。 
 
677 :テイエムオペラオー(続き):02/02/08 08:58 ID:8/mO9sLr
「やあやあ、オペラオー君にドトウ君じゃないか」 
「どうしたんだい。そんなに青い顔をして。おや、ドトウ君は気絶しているねえ」 
あははと脳天気に笑う10頭のサッカーボーイさん達。僕は本当に眩暈を感じた。 
「我々の華麗で美しいプレイに魅せられたんだね」 
「わざわざ見に来てくれるとは、我々の素晴らしさゆえだ」 
サッカーボーイさん達は自画自賛を始め、やがて「次の例会は月末だからまたおいで」 
と言い残して倉庫から出て行ってしまった。気絶したドトウ君を抱かかえたまま、 
僕は呆然と出入り口を見詰めていた。そしてそこに、ベガ君が現れた。 
「やっぱり来たんだな。どうだ、なかなかの見ものだったろ?」 
「……ベガ君、あれは一体何なんだ?」 
「そう怖い顔をするなって。俺の部屋へ来いよ。説明するから」 
僕とベガ君は、気を失ったドトウ君を抱えて倉庫を後にした。 

「ことの発端は、あのステイゴールドさんの
引退パーティだった」 
ベガ君は暖房の効いた部屋で静かに語り始めた。 
「あのサッカーボーイさん達はサイボーグなんだ。
社台の技術の粋を集めて作られた。 
 ステイゴールドさんのパーティの日、親父とサッカーボーイさんは初めて顔を合わせた。 
 気が大きくなっていた親父は、ついうっかり、 
 社台最高の種牡馬にだけ許される影武者のことをサッカーボーイさんに喋ってしまった」 
 
678 :テイエムオペラオー(続き):02/02/08 08:58 ID:8/mO9sLr
影武者。その時その時の社台最高の種牡馬にだけ許される特権なのだという。 
本物に似せた精巧な作りの人形が用意されているらしい。 
「とは言っても人形だからさ、生殖能力までは与えられない。種付けだけは代わって貰えないけど」 
「それなら一体何の為に……」 
「さあな……親父なんかは、『種牡馬界の支配者たるサンデーサイレンス様には欠かせないのだ』 
 なんて言ってるけどな。俺には意味不明だ。ともあれ、サッカーボーイさんはその話を聞き、 
 自分にもそのリモコン人形を分けて欲しいと親父にねだった。酒が入っていた親父はそれを承知した。 
 サッカーボーイさんは、現役時代から
サッカーチームを作るのが夢だったらしいんだ」 
パーティの翌朝、酒の抜けたサンデーサイレンスさんはその頼みごとをどうしようかと考えた。 
断っても良かったのだが、「サンデーサイレンスは心が広い」ということを示す為、 
ノーザンテーストさん用に作られていた10体もサイボーグを、 
サッカーボーイさんに似せて約束通り譲り渡したらしい。 
今はまだ試用期間中ということで、ああして倉庫の中で動きを確かめているという。 

「という訳で、だ。当然ながらこれは社台グループの最高機密だ。 
 お前がドトウに話すのだけは見逃してやる。でも、それ以外には誰にも言わないと誓って欲しい」 
「――誓うさ。今話してくれたことが紛れもない真実なら」 
「――真実だと、俺は言っておく。オペラオー、俺が信じられないか?」 
「信じてないように見える?」 
「さあな。お前こそ、俺が嘘をついてるように見えるか?」 
「さあね」 

そして僕は、気絶したままのドトウ君を連れてイーストSへと帰ってきた。 
疲れ切ってしまった。少し運動をしてから眠ろう。 
あとでドトウ君にはあの「真実」を伝えよう―― 

 
679 :名無しさん@お馬で人生アウト:02/02/08 10:16 ID:y2mVjAZJ
なんだかわけわからなくなってきたな。 
でも続きが読みたい・・・ 
職人さん、がんばって!

 

683 : :02/02/08 19:50 ID:ioYR3m+j
それにしても京都記念メンバー揃ったなぁ。 
テンザンセイザ・トウカイオーザ・ボーンキング・ミスキャスト… 
60kg背負って勝てるかとぷろ君!
 


716 :なりたとっぷろおど:02/02/10 23:59 ID:Vj0qnbWD
2がつ10にち 
きょう、めがすたーだむくんがつかれはてたようすでりっとうにかえってきた。 
「やあ、どうしたんだ、すたーだむ」 
「とっぷろおどさんはいいですねえ、渡辺さんにいつものってもらえて」 
「・・・?!」 
「渡辺さんみたいにじょうずなきしゅにずっとのってもらえれば、ぼくだってさつきしょうもだーびーもとれるのに、やまもとせんせいがどうしてもみきおをのせるって・・・鬱です」 
・・・渡辺ということばの用法と、すたーだむくんがいっていることばのいみが、どうしてもつながらない。 
めがすたーだむくんがことばのつかいかたをまちがえているのか、それともぼくの にほんごのちしきがみじゅくなのか。にほんごというのは ほんとうにむずかしい。 

717 :なりたとっぷろおど:02/02/11 00:32 ID:7JrCbHVe
きょうは さんねんまえにかった、きさらぎしょうだった。 
かったのはめじろまいやーくんだった。 
ちちおやが、まるちちの さくらばくしんおーさんというのはとてもうれしい。 
くりげうまにとって かれのおじいさんの、さくらゆたかおーさんは えいえんのあこがれなのだ。 
けだかく うつくしいというのは あのうまのことをいうのだろう。
あのうまには うつなんてえんがないのだろう。 
ぼくもきさらぎとやよいをかったときは あのうまみたいになりたいと こころからおもったものだ。 

あのころはよかったなぁ。すぺしゃるうぃーくさんがよくはなしかけてくれて、きんちょうしちゃったし、 
そうそう きんぐへいろーさんもよくはなしかけてくれたんだよなぁ。 

で、ははおやのおやじがあのばかおやじだという。 
いまごろおやじからのごしゅくぎがとどいているのだろう。 
かれのめいわくにならなければいいが。 

わたなべがのったまいねるあんぷるくんも 
のったことがあるおーすみえるすとくんも 
めがすたーだむくんも まくらをならべてうちじにした。 
すたーだむくんは わたなべにのってもらいたいといっていたが、 
それはちがうとおもう、あれはせんぷくせいの びょうげんきんなのだ。 

らいしゅうはきょうときねんだ。
まけたくはない。まけたくはない。
 
718 : :02/02/11 00:35 ID:k5e6ext6
>>717 
勝ちたいではなく、まけたくないなのね(w
 
720 : :02/02/11 00:37 ID:l6fc4CPV
トプロ、鬱を忘れてるな。そのまま闘魂でいけ。

724 : :02/02/11 00:52 ID:xWjozbKw
60㌔でワタナベ 
大丈夫か? トプロ
 
725 :なりたとっぷろおど@3年前:02/02/11 01:21 ID:7JrCbHVe
ちょっと さんねんまえのにっきをとりだしてみた。 

きょう きさらぎしょうをかった。しゃしんはんていが でたときはしんじられなかった。 
NHKまいるかっぷのほんめいといっていい、えいしんきゃめろんくんに かてたのがしんじられなかった。 
ぼうぜんとしているぼくのかたを、きゃめろんくんがたたいた。 
「やられたよ。とりあえずおめでとう。クラシックには出れない僕のぶんまで大暴れしてくれよ」 
ぼくはとてもうれしくなった。 

きしゅのわたなべさんをみた。ないていた。おきせんせいが わたなべさんのかたをたたいていた。 
なんでかったのに、わたなべさんはないてるの? 
ぼくはぎもんにおもった。でも、きゅうむいんさんがおしえてくれた。 
「薫彦もやっと重賞が取れたんだよな…」 
あれは嬉しいから泣いていたんだ。ぼくのめにもなみだがうかんでいた。 
よしつぎもがんばろう。そのつぎも。
そのつぎも。いっぱいがんばろう。
 
726 :なりたとっぷろおど@3年前:02/02/11 01:35 ID:7JrCbHVe
つぎのひ、ぼくのきゅうしゃをすぺしゃるうぃーくさんがたずねてきた。 
だーびーばがぼくのいえにくるなんて、かんげきのあまりふるえてしまった。 

「昨日は強かったな。いけるんじゃねぇのかダービーさ」 
そういってぼくのかたをたたく。でも、ぼくはそれまでいっしょうばだったしとよわきになると。 
「なにいってんだよ。俺だってきさらぎ賞を勝つまで1勝馬だったからな、次弥生賞だって? 俺と同じか、頑張れよな」 
すぺしゃるうぃーくさんにはげまされたことがとてもうれしい。どこまでちかづけるかわからないけどがんばってみようとおもう。 
「おい、なに後輩いじめてるんだよ。スペ」 
「ああ、キングヘイローか。ああ、そーいや、G3優勝おめでとう」 
きんぐへいろーさんだ。ぼくのきおくだとふくめんはつけてなかったきがするが。 
どうしてほめられているのになんでくやしそうなひょうじょうをうかべてるんだろう。 
「……ありがとう、宝塚でまた会おう」 
「じゃあな」 
すぺさんはわらっていた。きんぐさんがいなくなるとおおわらいした。 
「聞いてくれよ。トップロード。アイツさ、栗東でもNO.1の鬱馬なんだよ」 
うつってなんだろう。こんどきんぐさんにくわしいことをきいてみよう。
 
727 : :02/02/11 01:43 ID:jMH8SgYa
嗚呼、純粋な3歳馬の頃のとっぷろおど。 
しっかしまぁ 
鬱馬というのはいつの世代にもいるものなのだね。 

 
728 :なりたとっぷろおど@3年前:02/02/11 01:48 ID:7JrCbHVe
すぺさんがかえったあと、ぼくはきんぐへいろーさんが いる さかぐちきゅうしゃにいってみた。 
ぼくのともたちの ごっどいんちーふちゃんがいた。 
あのごっどちゃん。きんぐへいろーさんいるかな。 
「キングヘイロー先輩? ……そうそう、中山記念の相談に行ったのよ。……たぶん。 
なんで、ごっどちゃんはひやあせをかいてるんだろう。 
あのさぁ、きんぐせんぱいのへやでまっててもいいかなぁ。 
「えっ……。駄目っ!絶対駄目っ!」 
なんで、そこまでいうのだろう。ぼくはごっどちゃんの たいどに よけいにみせてとせがんだ。 
それがまちがいだったといまではものすごくこうかいしている。 
「わかったわよ。でも、どうなっても知らないからね!」 
おおげさだよなぁ。ごっどちゃんは、えるふぃんでもすごいかちかたをするし。はでずきなんだから。 
あれ?ごっどちゃんはなかにはいらないの? 
「私、あんなところに行くのは絶対イヤ!私止めたからね!どうなっても知らないからね!」 
ごっどちゃんはにげるようにはしりさっていった。 
そして、ぼくはとびらをひらいた。 
そこでみたものは……、きょうふそのものだった。
 
729 :なりたとっぷろおど@3年前:02/02/11 02:11 ID:7JrCbHVe
あのへやでみたものは、ぼくはいいたくはない。だからにっきにかいてみようとおもう。 

へやのまんなかであかいぺんき(だとおもう。ちってことはないとおもう。たぶん……)で、 
怨(よめなかった)というもじがかいてあり、そのしゅういにはほかのうまのしゃしんがはってあった。 
よくみたら、えるこんどるぱさーさん、ぐらすわんだーさん、すぺしゃるうぃーくさん、せいうんすかいさんのしゃしんだった。 
なにがいじょうだったのかというと そのしゃしんをうまのあたまの まんなかをごすんくぎでうちつけてあったのだ。
こわかった。ごっどちゃんのいうとおり
はいらなければよかった。
ぼくははげしくこうかいした。 
にげだそうにも、あしがまったくうごかなかった。 

でも、こんなのはじょのくちだった。とつぜんすぴーかーからのいずがひびく。 
「ゴホッ、ゴホッ。わが愚息よ!偉大なる勇者の一族の恥さらしめが、我らにとって勝利とはG1をのみ!ゴホッ!ゴホッ!早く我にG1を年度代表馬の地位を捧げるのだ!ゴホッ!ゴホッ!」 
きんぐさんのおとうさんのだんしんぐぶれーぶさんだ。ぎびしいとおもった。 
それだけならまだよかった。つぎのがきょうれつだった。 
「キングさん、あなたは勉強がよくできて、運動も得意でしたね、坂口先生も褒めていらっしゃいましたよ」 
きんぐさんのおかあさんのぐっぱいへいろーさんだ。ぼくのおかあさんみたいなあたたかさがまったくない。 
「残念です。これでクラシックさえ勝っていれば、私もあなたを優秀な息子として愛することができたでしょうに」 
こわかった。くらしっくにまけたかといってここまでざんこくになれるのだろうか。 
ぼくはくびをまわしてへやじゅうをみまわした。 
……それがまちがいだった。
 

732 :なりたとっぷろおど@3年前:02/02/11 02:38 ID:7JrCbHVe
へやじゅうをみまわしたら、きんぐさんのれーすのしゃしんだった。 
こわかったのはこうべしんぶんはいいがいのれーすのきしゅをくろすみでぬりつぶしていたのだ。 
しゃしんのしたになにかがかいてある。こわいけどみてみよう。 
新馬戦 
勝つことはできたが、なんで豊さんは乗ってくれなかったんだろう。松山の馬鹿が本番は乗ってくれないのにジェニュインに乗ってくれなんて……。 
そのしたはすみでぬりつぶされていた。 
ラジオたんぱ杯 
……祐一、氏ね!と怒り狂っているときに母さんから電話がかかってきた。 
そのしたはこわくてよめなかった。 
弥生賞 
……スペとセイウンの後塵を拝した。ファンから罵倒された。母さんの声は聞きたくない。鬱だよ… 
ぼくがよめたのはそこまでだった。 
皐月賞 
セイウンには負けたけど、スペには勝った。喜んで母さんに電話をかけた。でも……、「1着でなければ意味はないのですよ」 
ひどい。ぼくはそれよりさきをよむきがしない。 
ダービー 
……鬱だ、死にたい……。なんで逃がすんだよ……。そしてスピーカーからノイズが響く。 
なにもいえない。 
神戸新聞杯前 
やっと祐一がいなくった。しかも岡部さんだ。ビワハヤヒデさんみたいになれるんだ。 
ここだけやけにあかるいのがよけいにいたいたしい。 
神戸新聞杯 
……岡部さんでも負けた。しかも、カネトシガバナーってだれだよ……。スピーカーのノイズが響く。「キングさん。もう言い訳はできませんね」 
こわい。ははおやがじーわんばというのはここまできびしいのか。あどべがくんにちょっとどうじょうする。 
京都新聞杯 
祐一が戻ってきた。ううっ、うつだよー。先生助けてよー。 
そうか、うつというのは祐一(よめない)のことなのか……。 
ぼくも祐一にはきをつけよう。 
ぼくはきんぐさんのへやからにげようといっぽをふみだしたとき、 
おんがくがきこえてきた。 
ろっく? 
にげるべきか。おんがくのするほうへいくべきか。 
ぼくはまよった。
 
733 :なりたとっぷろおど@3年前:02/02/11 02:59 ID:7JrCbHVe
ろっくがながれていたへやにはいったあと、ぼくはごっどちゃんにはこばれておききゅうしゃにかえったという。 
あのへやでおぼえていることは、2つのかきおきだけ。だれのへやだったんだろう。 
ごっどちゃんにきいても、「それはしらないよ」って、本当に知らないんだろう。 

そのかきおきにはこうかいてあった。 
勝った馬より目立つんじゃねぇーよ!
タヴァラ!この音痴が! 
なにが!ローレル>べラサン>トップ癌だ!神様呼ばわりされていい気になってんじゃねぞ!O川! 

そのふたつしかおぼえていない。というよりそれしかおぼえられなかった。 

ごっどちゃんにはいってないけどぼくは1さつのほんをもちだしていた。 
だいめいは『未来日記』。なんてよむんだろう、これ。 
あとでわたなべさんにきいてみよう。
 
734 : :02/02/11 03:05 ID:jMH8SgYa
やはり坂口正大厩舎ネタと言えば 
マヤノトップガンが出てくるのはお約束。
 
735 :なりたとっぷろおど@3年前:02/02/11 03:17 ID:7JrCbHVe
『未来日記』をよんでみた。 
1999年12月……? 
なんで? まだ2がつなのに? 
ぼくはぎもんにおもいながらよんでみた。かいてあったのはたった1ぎょう。 

O川K次郎本物の神様になる。 
やっぱりよめない。 
つぎのぺーじをよんでみる。 
2000年3月 
タヴァラ調教師として重賞初勝利。これが最後の重賞となる。 
かんじばっかでぼくにはよめない。づぎのぺーじをひらいてみる。 
2000年4月 
タヴァラ弥生賞馬を馬主の相談なく、皐月賞を回避。 
馬主の怒りを買いその馬を転厩させられる。 
やっぱりかんじばっかでよめない。でもこのにっきをかいたうまのタヴァラへのあくいがつたわってくる。 
2001年夏 
タヴァラ馬の耳に発信機を入れる。 
2001年秋 
タヴァラ刃物を持って飛行機に乗ろうとして逮捕される。 
覚せい剤の反応まででる。 
2002年 
タヴァラ競馬界から追放される。 

これをただのたわごととわらえなかった。ぼくはふるえていた。 
「とっぷろ、どうしたモナ」 
わたなべさんがきてくれた。わたなべさんに『未来日記』をわたす。 
わたなべさんはこういった。 
「なにも書いてないモナ」。 
そんなことはない。と、わたなべさんから『未来日記』をひったくった。 

……そこには、なにもかいてなかった。ぼくはこのことをわすれることにした。
 

737 :なりたとっぷろおど:02/02/11 08:47 ID:NIQSH3Od
>>725-735 
凄い!感動した!はらわたがよじれて氏にそうだ! 
ぐっばいへいろー母ちゃん怖すぎ! 

739 : :02/02/11 13:07 ID:JVLGCHwY
面白いけど怖い・・・。とぷろがああならくて良かった。


750 :メイショウドトウ:02/02/11 16:32 ID:gAZU9zm7
2月11日 
俺もようやく元気を取り戻した。オペラオーはかなり心配していたらしく、 
ためらいがちにあの夜の出来事を話してくれた。あれは夢じゃなかったんだ… 
影武者だのサイボーグだのすぐには信じられないが、一応は納得のいく説明だろう。 
あの夜の光景を思い出す度背中がぞくっとするんだけど、俺もベガの話を信じよう。 

それから、俺達はトップロードに電話をした。あいつは京都記念に登録している。 
今年最初のレースを控えた戦友を激励しようという訳だ。 
サッカー親父から「親父が飼葉を食う生写真」が送られてきたとかで、 
トップロードはげんなりしていた。「うまれつきののうてんきはこまる」だと。 
あの親父の現役時代のことは話さないことにした。 
いつか、トップロードが自分で知ればいいさ。親父はあれで、心からあいつを思ってるんだ。 
「頑張れよな、トップロード」 
サッカー親父の日記帳。その黄ばんだ表紙を見つめて、俺は呟いた。 

トップロードは昔の自分の日記を読んでいるそうだ。 
俺が旧3・4歳だった頃、何を思っていただろう。オペラオーやトップロードと出会って 
あんなに激しい戦いをするなんて、その頃は想像すらしなかった。 
今思えば、最高の競争生活だったんだ。 
北海道に来て以来色々あったが、これからの種牡馬生活は楽しめそうだ。 
そうだ、安田の奴にもエールを送るかな。 
「頑張れよな、我が相棒!お前ならやれるぞ!応援してるからな!」 
俺は、宝塚記念の口取り写真を引っ張り出して、俺の上で笑う安田にそう言った。 
 
751 :テイエムオペラオー:02/02/11 16:32 ID:gAZU9zm7
2月11日 
ドトウ君に「10頭のサッカーボーイさん」の「真実」を話した。 
さすがに驚いたようだけれど、僕達はベガ君の言葉を信じることにした。 
結局、それが一番いい締め括りなのだ。 

京都記念の週になり、今年の緒戦を目前にしたトップロード君に電話をした。 
サッカーボーイさんからおかしな写真が届いたとこぼすトップロード君。 
彼が、現役時代のお父さんの話を知ったらどう思うだろう。 
でもそれは、トップロード君自身が知っていくべき物語だ。 
そして、それはまだ先のことなのだ。 

トップロード君は3年前の日記を見つけて読み返しているという。 
あっという間に過ぎた競走馬としての日々を、僕も思い返している。 
辛く苦しく、そして素晴らしい日々だった。 
種牡馬としての第二の馬生もそうなればいいのにと、僕は思った。 
そして、トップロード君にとっての2002年が素晴らしいものになるようにと。   

「トップロード君にとって、今年が良いものでありますように」 
「和田さんが今年10勝できますように。もう怪我をしませんように」 
栗東の方角を見上げながら、僕は祈るように呟いた。 
 
752 :なりたとっぷろおど:02/02/11 16:33 ID:gAZU9zm7
2がつ11にち 
ムオペくんとドトウくんからでんわがあった。 
ふたりとも、
「京都記念ではいいはしりができるといいな」 
とぼくをはげましてくれた。 
ほっかいどうはあんなにとおいのに、でんわのむこうのふたりはこんなにちかい。 
とおくてちかい、そのふしぎなきょりかんに、ぼくはせつなさをおぼえた。 

おやじからおくられてきた、あのふざけたしゃしんへのぐちや、 
3ねんまえのにっきをよみかえしてのおもいをはなすと、 
ムオペくんもドトウくんも、「いろいろあったね」とかんがいぶかそうにしていた。 
そう、ほんとうにいろいろあったし、きょうまであっというまだった。 
ぼくのあたらしい1ねん、そのたたかいがもうすぐはじまる。 
ぼくは、なによりもまずじぶんのためにせいいっぱいはしろうとけついした。 

おやじはあいかわらずのうてんきだし、渡辺はあいかわらず渡辺のままだ。 
1しゅうかんご、ぼくはどんなおもいでこのにっきをかいているだろう。 
京都記念でよいはしりができたら――かつことができたら、 
おやじにでんわしてみようとおもう。そして渡辺とも、しみじみはなしてみよう。 

いっせんいっせん、ぜんりょくをだしきろう。 
ぼくがそのきもちをわすれなければ、きっとけっかがでるはずだ。  
鬱なぼくだけど、それをちからにかえるんだ。 
鬱魂(渡辺におそわったかんじだ。たましい、という)は、ぼくのなかでもえている。 




引用元:なりたとっぷろおどの鬱と上手につきあっていく日記
http://curry.2ch.net/keiba/kako/1009/10091/1009121650.html 
※ひらがなで読みづらいので一部スペースを空けたり改行したりしています。 


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